長岡で生まれ育ったことを、誇りに思います。
帰省して、我が故郷・長岡の花火を見た。
66年前の空襲で犠牲になった人々の鎮魂が原点で、
今では地震や水害からの復興の気持ちも込められている。
さらに今年は、
東日本大震災があり、直前には集中豪雨にも見舞われた。
信濃川沿いの観覧席が浸水しながらも、「今年だからこそ」と、全力の復旧工事。
何とか、開催にこぎつけた大花火大会だった。
8月1日には、宮城県石巻市の花火大会でも打ち上げられたものだ。
スケールが大き過ぎて、写真には全景が収まりきらない。
開花幅はおよそ3km、実際はこの写真の2倍くらいある。
きらめく光の眩しさと、どーんどーーんと全身を震わす音。
歓声と拍手は、すぐにかき消されてしまうほどの迫力だ。
中越地震の復興応援歌、平原綾香さんのJupiterが会場に流れてくる。
私も空に向かって大声で唄ったら、胸がいっぱいになった。
左隣の妹は、涙が出た〜と言い、
右隣の兄は、両手で一瞬目を覆い、込み上げるものを拭ったように見えた。
今年の花火は、人それぞれの感慨が心に迫ったのではないか。
私は、大切な家族がそばにいることに感謝した。
決して当たり前ではないんだと。
目を凝らすと、大輪の花の上空で、
無数の星も夜空を彩っていることに気付いた。
数え切れないほど多くの人々が、瞬く星になったことを思う。
打ち上げ場にいる花火師さんへ、光のメッセージを送る。
みんなで「ありがとー!!」と力いっぱい腕を振った。
もうほんとに、いろんな、ありがとうだ。
遠くに見えるのは、花火師さんが応答してくれた赤い光。
また胸が熱くなった。
人は、その後の人生をも励ましてくれるような光景に、
一生のうち何度出合えるだろう。
2011年の長岡花火を、私はずっと忘れないと思う。