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7/09/2012

少年の木 希望のものがたり。

どうも、近藤です。
好きなことは、出会いを広げてくれると思います。

今日、わが家に一冊の絵本が届いた。
『少年の木 希望のものがたり』
作・絵 マイケル・フォアマン 訳 柳田邦男 (岩崎書店 2009年)

戦場に暮らす一人の少年。
破壊された街のがれきの中に芽生えた、小さな緑の葉を見つけ、
毎日水をやり、大切に育てていく。
緑の葉は、あたりに張り巡らされた鉄条網を伝ってぐんぐん伸び、
やがて、子供たちの“緑の遊園地”になる。
その後、その根を兵士たちが引き抜いてしまうのだが・・・。


イギリスの絵本作家、マイケル・フォアマン。
幼い頃、第二次世界大戦で自宅も爆撃を受け、
絵本の少年のように、鉄条網に囲まれた暮らしを送っていたという。
これまでの作品でも、一貫して「平和」の尊さを伝え続けている方。
優しい語り口と、やわらかな水彩の絵で描かれながら、
大切なメッセージが、ずしんと切実に響く一冊だった。

鉄条網は、人間社会の差別や偏見、
人と人とを隔てる心を表しているかのよう。
それを緑に変えることが出来るのは、子供たちだった。
希望を信じるピュアな心。
私たち大人は何が出来るのか・・・思いを巡らせずにはいられなかった。

素敵な絵本を贈ってくれたのは、
最近出会った、絵本セラピスト仲間の一人。
こんなメッセージが添えられていた。

『病院や被災地で読み聞かせ活動をするまっちと、絵本の少年が重なりました。
一つ一つの活動が、平和と希望につながり、
いつかきっと“少年の木”のようになると信じて、応援しています。』

感激とありがたさで胸がいっぱい。。。
自分のために絵本を選んで贈ってもらうって、こんなに嬉しいことなのか・・・
と、何度も何度も読み返した。
大人になって、好きなことを通じて同志ができたということも実感し、心にしみた。

絵本を贈るといえば・・・
先日のブログでご紹介した、俳優の安芸武司さん。
観劇した舞台の内容とリンクした絵本を思い出し、
御礼方々後日贈らせて頂いたのだが、
ご自身のブログにこんな記事を書いて下さった。→こちら
喜んで下さって良かった♪
プレゼントのためにかけた手間暇が、一瞬で私の幸せに変換される。

贈ったり、贈られたり。
笑顔をつなぐ絵本の力に、改めて、脱帽である。