5/26/2015

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

先日、初めて体験してきた。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク(暗闇の中の対話)。
純度100パーセントの暗闇のエンターテイメント。
ご縁をいただいて、素敵なみなさまと。

かつてない種類の衝撃を感じたため、
しばらく頭の整理がつかなかった。
心に迫るものがたくさんあって、
深い深い余韻が続いている。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)とは、
一筋の光もない暗闇の中で、
様々なアクティビティを、
グループの参加者とともに体験するもの。

アテンドしてくれるのは、視覚障がいのある方。
つまり、暗闇のスペシャリストにサポートしてもらうのだ。

今回はカッキーが、
私たちの心強い味方になってくれた。

そのときによりテーマは様々。
今回のテーマは「コミュニケーション」。
森の中を歩いたり、
芝生の上で語り合ったり、
カフェでお茶したり・・・いろいろ。

私は正直、
最初にあたりが真っ暗になった瞬間、
ものすごく怖くて、クラクラしてしまった。
目を開けているのに、
こんなに暗い世界を体験したことがない。
最後までたどり着けるのだろうか・・・

頼りになったのは、
視覚以外の感覚・・・聴覚、嗅覚、触覚、味覚。

たとえば、
葉っぱがこすれる音、誰かの声、土の手触り、飲み物の香り、
人の体温など。
ありとあらゆる感覚を開き、フル動員して、
カッキーや周りのみなさんに助けてもらって。
なんとかかんとか進んでいった。

そして最後に!
思いがけないプレゼントが待っていた。

なんと暗闇の中で、「絵本」を読んでもらったのだ。
もう一人のアテンド、エバヤンに。

実は始まる前に、
DID代表の志村真介さんが、
「暗闇は自分の鏡になる」と語られた。
その流れで、私がよく話している、
「絵本は心の鏡になる」とお伝えしたのがきっかけ。
私が絵本セラピストだと知った志村さんの計らいで、
急遽絵本の読み聞かせをプログラムして下さったのだ。
それを後から知って、感激してしまったのだけれど。。

エバヤンが、点字の絵本を読み語り始めた。

それまでワイワイと賑やかだった私たち。
一瞬でしんとして、
一心に耳を傾けた。

なぜだかわからない・・・
「私は愛されている」って感じた。
母親のお腹の中にいるときって、
こんな感じなのかな。
子どもたちは、こんな風に、
母親の声を聞いているのかもしれない。

そばにいたカッキーの言葉も、胸を打った。
「小さいころ、
母親に絵本を読んでもらった楽しさを思い出した」

暗闇の中で、
絵本は、ひとの声は、
光のようだった。
あたたかく、
想像力にあふれ、
信じられないくらい、心を揺さぶられた。

声ってすごい。
誤解を恐れず言うならば、
見えないってすごいとも思った。

声の温もりを信じて、
人を信じて、
これからも絵本を読み続けたい。

ご一緒したメンバーの皆さんとは、
また訪問する予定。
お声かけ下さって、本当に有難かった。

DIDは、「目が見えないひとたちの状態を疑似体験するもの」
と思われることが多いそうだが、
それはきっとほんの一部。
薄弱な想像力を打ち破られる世界が、そこにはあった。

人間らしい感覚を研ぎ澄まし、
大切なことを思い出せる時間。
いまの自分を確かめるように、
繰り返し体験してみたい。