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1/12/2014

絵本journey vol.6 『ありんこ文庫』@宮古島

年末年始の宮古島の旅。
絵本journeyのため、
どうしても、行きたい場所があった。
会いたい人がいた。
宮古島に2013年4月に正式オープンした、
女性と子どものための絵本図書室『ありんこ文庫』。
運営代表の池城かおりさん。
絵本セラピスト仲間で、東京で一度だけお会いしたことがあった。
島の絵本事情にも興味があったため、
いつか必ず訪れ、再会したいと思っていた。
久しぶりにお会いでき嬉しかった~!

入館、閲覧無料。
この日も、地元の親子が絵本を読み合い、
あたたかな時間が流れていた。

宮古島市は、市町村合併で2005年に誕生。
その際に、新図書館の建設と分館整備のプロジェクトが掲げられ、
2013年にオープン予定だったそう。
しかし、その後の政治判断により、
開館は延期になり、いまだ目処が立たないまま。
旧市町村時代から続く図書館は、
老朽化や、手狭なスペース、駐車場の整備など、
課題は山積しているとのこと。。

池城さんはこう話します。
「子どもの成長は、行政対応を待ってはくれない」
宮古島で生まれ育った子どもたちのほとんどは、
進学や就職のため島を離れる。
幼いうちから、本に親しむ経験を持っていれば、
新しい環境で、必ず生きる助けになるはず・・・
ありんこ文庫の立ち上げは、
そんな池城さんの強い思いから実現したもの。
絵本は、対象年齢に分けて並んでいた。
こちらは、赤ちゃん向け絵本のスペース。
人気作品・ベストセラーを中心に。

なんといっても、ありんこ文庫の運営モデルは独特だ。
現在文庫に並ぶ約500冊の絵本は、
「クラウドファンディングREADYFOR?」を通じて、
全国からの支援金で購入しているもの。
その寄付金を活用した、赤ちゃんに絵本を贈呈するプロジェクト
はじめまして絵本プロジェクト」の代表も、池城さんが務めていらっしゃる。
これまでに、約450人の子どもたちに、絵本と笑顔をプレゼント。
とっても素敵な取り組み!

こちらは、幼児向けの絵本スペース。
可愛い女の子が自ら絵本を選んで、トコトコお父さんのもとへ。
「よんで~」と手渡すほほえましい光景も。
小学生向けの絵本コーナー。
すぐそばに小学校があるので、放課後に立ち寄る子もいるんだそう。
宮古に伝わる民話も発見!
宮古島の絵本事情、子どもたちをとり巻く現状などを伺い、
成長に応じた絵本を自由に選べる環境は、
当たり前のことではないのだと痛感した。
離島では特に。

「島こそ絵本・・・!」
東京で社会人生活を送り、情報社会に生きて、
大好きな故郷に帰った池城さんだからこその言葉だと思った。
地続きでない離島で、
子どもたちの心を育てる絵本の環境整備が、いかに大切か。。
島で育つ子どもたちへの、あたたかで、切なる願いを感じる、
とても素敵な絵本図書室だった。

今回の島絵本journeyから学んだことは多く、
やっぱり行って良かった。
池城さん、本当にありがとうございました!!
ありんこ文庫、応援しています。