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8/10/2018

かがくいひろし絵本原画展

仕事の打ち合わせ帰りに、
ひとりでゆっくりみることができて良かった!
赤ちゃん絵本の新定番として大人気!
かがくいさんの『だるまさん』シリーズは、
累計550万部を突破している。
この展覧会は、
シリーズ発刊10周年を記念して企画されたもの。

かがくいさんの代表作の原画が展示されていた。

決して広くないスペースだけれど、
原画のほかにも魅力的な展示がいろいろ。
言葉にならない感動でいっぱいになった。

まずは年譜の前で動けなくなる。

かがくいさんは、
絵本制作に専念するまでの28年間、
特別支援学校の教師として、
ハンディキャップのある子どもたちをサポートし続けた方。

50歳で絵本作家デビューし、
54歳ですい臓がんで急逝。
そのわずか4年の間に、
16冊もの絵本を遺された。

そのほかかがくいさんのお人柄が伝わる、
くわしいご経歴を振り返っただけでも、
唸ってしまった。

そして何よりこころ動かされたのは、
教員時代の活動を記録したVTRだ。
子どもたちに向けて制作した手遊びの数々や、
生徒さんとの実際のやりとりを動画でみることができた。

発達に遅れがあったり、
言葉に不自由があったりする子どもたちでもわかる、
動きとリズムで見せる人形劇や、
手作り教材のほか、
生徒さんを登場させたオリジナル絵本など。

かがくいさんは、
ひとりひとりの状態に合わせた様々な制作を通して、
子どもたちが喜ぶ表現、
笑いや表情を引き出す方法を研究し続けたそう。

生徒さんといっしょに横になって、
絵本を読み語るかがくいさんの肉声は、
深いやさしさに満ちていた。
子どもたちに真に寄り添った言動には、
笑顔とユーモアも欠かさず。

かがくいさんの絵本が、
子どもたちを夢中にさせるひみつ。
周りの大人たちをも幸せにした、
人となりであったこと。

すべて、この原画展から伝わってきた。

だるまさんシリーズの続編となる貴重なラフスケッチや、
かがくいさんご自身が、
絵本作家としてしあわせに思うこと8ヵ条も必見。
ここで感じたことを、
子どもたちに、親御さんたちに、
私なりの方法で届けていきたい。
届けていけますように。

かがくいひろし絵本原画展

だるまさん10周年特設サイト