9/25/2014

絵本journey vol.7 『たろうとつばき』

夏休みに行ってきた、利島の旅のつづきです。

利島は、椿油の生産量日本一の島。
ぐるりと2時間半ほどかけて、島一周のお散歩をしてみると・・・
どこもかしこも、椿畑でした。
真っ赤な花が咲くのは冬。
いまは、赤い実がなっていたり、乾燥した実から種が落ちる頃。
拾った実は、トロッコで運ぶそうです。
つやつやの実は美しく、
この種を絞ってできるのが、椿油。
可愛らしいパッケージに一目惚れ。
自分用に、お土産に、たくさん買い込みました。
毎日、髪や肌につけていますが、
少量でも伸びが良く、潤うので、とても気に入っています。
これから乾燥する季節にも大活躍してくれそう。

そしてなんと、この利島を舞台に、
椿にまつわる物語が描かれた絵本があるんです!
たろうとつばき』 作・絵 渡辺有一 ポプラ社 1978年
この絵本の存在は知っていたものの、まだ手にとったことはなかったのですが、
宿泊していた旅館で早速発見!
期せずして、島絵本journeyになりました。

内容はこんな感じ。
主人公は、小学1年生のたろう。
お母さんが突然倒れ東京の病院へ運ばれますが、
お父さんは椿油をつくるのに忙しく、
島を離れてお見舞いに行くことができません。
たろうは決心してお父さんに言いました。
「ぼく一人でいくよ、ちずをかいて。」
たろうは初めて利島を離れ、東京の旅へ出ます。
お父さんのことづてをもって・・・。

家族の思いやり、人のあたたかさ、
椿油を中心とした利島のくらし。
まじめに生きること、人として大切な姿勢を思い出すような、
ぬくもり溢れる物語でした。

この一冊は、島のいたるところで見かけました。
きっと地元の人たちが、
とても大切に誇らしく感じている絵本なのでしょう。
そして、主人公たろうのモデルはこの方!
お世話になった利島館のご主人、前田高広さん。
あとがきにはこのような言葉が・・・
「学校のことなどをおしえてくれた、たかひろくんありがとう」。
もしかして?とご主人に聞いてみたら、
作者の渡辺さんが36年前に取材に訪れ泊まったのが、利島館だったそう。
お話自体はフィクションですが、
様々な取材を通して、物語の世界をひろげていかれたのですね。

さらに偶然!
この絵本は、私が絵本ヨガでお世話になっているポプラ社出版の一冊でした。
取材にも同行された編集の村地春子さんとは、
利島滞在中にお電話でお話できたりと・・・嬉しいご縁がつながり感激。
前田さんには、利島の歴史のこと、暮らしのこと、様々なお話を伺いました。
こんなに島の人とじっくり話せたのは、東京の島旅行で初めてだったかも・・・
最終日には、釣りも教えて下さいました。
私にとって前田さんは、利島の師匠です(≧∇≦)
師匠のおかげで、イサキが釣れました!
2時間の釣果。イシダイ、タカベ、イサキ。
6尾中、私が釣ったのは一尾だけですが・・・(泣)

海がおだやかな時にはイルカと泳ぎ、
そうでない時は、ひたすらのんびり。
晴耕雨読に似た心境で、
ものすごくリフレッシュできた利島の旅。
人にも恵まれ、最高の思い出ができました。

記録のために、そのほかの写真もアップします。
見晴らしの良い展望台。
利島小中学校。小中一貫校の全校生徒は、現在22名。
子どもたちを見守るような、立派な松の木も印象的。
島に高校はないため、
中学校を卒業したらみな、島を離れて高校へ進学します。
お別れの船では、涙涙の光景が広がるとか。
港には、生徒たちが描いた楽しい壁画。
島の道は、ほとんどが急な坂。
登るのは大変だったけれど、それもまた風情あり。

不思議なことに、利島のご縁はまだまだ続き・・・
近々東京MXニュースでも、特集で放送する予定になっています♪