物理的な距離と心の距離は違うと思います。
ドイツから親友・・・いや心友が、一時帰国した。
向こうで、フリーのカメラマンとして活躍しているゆかり。
ドイツのベルリンに移住して2年半。
海外や日本の雑誌などで彼女の作品が見られるだけでなく、
ドイツでも展示会とか開いているらしい。頑張っているなぁ。
いつ会っても、はじけるようにイキイキとしている、大好きな友。
出逢いは大学4年生のときだった。
ゆかりを含む友人たちと、およそ1ヶ月かけて、
ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、イタリアの5ヶ国を周遊した、
バックパッカーの旅。
ゆかりは大学は違ったのだが、縁あって。
ほぼ初対面で海外旅行したものの、すぐに仲良くなった。
学生だから、笑えるくらいの極貧旅行。
危険なハプニングもいろいろあったけど(笑)、
最高に楽しい旅だった。
2人で行った、フランスのモンサンミッシェル。
ちょうど潮が引いたとき、
一緒に裸足になって、隣の小さな島まで、てくてく歩いていった。
夕暮れどきの美しい光景が忘れられない。
彼女と再会すると、いつも、
あのときの風や光や、砂の記憶が蘇って、
心に波が寄せるように、じーんと思い出に感動してしまう。
そんなゆかりのお土産話。
東日本大震災後、ベルリンで仲間たちと企画して、
定期的にチャリティーイベントをやっているという。
制作費以外を全て被災地に寄付するというもの。
およそ半年で、数百万というあたたかい気持ちが集まったそうだ。
支援してくれた人へのありがとうのお返しは、
自分たちで握ったおにぎり一個。
日本らしくていいね。
ドイツでも、今回の震災や、
震災後の日本政府の対応についてはかなり関心が高いらしく、
様々な興味深い話を聞かせてもらった。
日本がどう見られているか。
友人が語る言葉は、報道で見聞きするより深く印象に残ったし、
考えさせられることも多かった。
チャリティー活動をアピール。
真ん中がゆかり。何だかかっちょいい(笑)。
ゆかりは、優しくて、友だち思い。
震災が起きてすぐに、安否確認の電話もくれた。
私が地震のニュースを伝える生放送を、ドイツで偶然見ることができたらしく、
顔を見てほっとしたと言っていた。
ドイツにもいい仲間がいるんだね、と私が言うと、
こう話していた。
日本はさ、好きか嫌いかはっきりしない関係でも、
ずるずるひきずることがよくあるけどさ、
ドイツはそんなことないんだよね。
私、ストレートな人間だからさ。
向こうの人間関係は性に合ってるかな。
彼女らしいと思った。
ホンネで向き合う。
嘘のない、自分の言葉でしゃべる。
そこがいい。
ゆかりパワーにぐいぐい惹き込まれ、
本音全開で沢山のことを語った夜だった。
心友との時間は、
いまの自分を素直に見つめる良いチャンスだ。
自分の人生なんだから。
心の声に正直に、
気持ちいい風を、魂に吹かせないとな。