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11/10/2016

ボブ・ディランの絵本 『はじまりの日』

今年のノーベル文学賞の受賞を巡り、
なにかと話題のボブ・ディラン。

ディランが息子を想って作った一曲「FOREVER YOUNG」に、
日本語訳と絵が加わって生まれた絵本がある。
はじまりの日』(作:ボブ・ディラン/絵:ポール・ロジャース/訳:アーサー・ビナード)
邦題を「はじまりの日」とした、
詩人アーサー・ビナードの訳詩がすばらしい。
(この曲のタイトルは「いつまでも若く」と訳されることがほとんど)

ディランの息子ジェイコブは、
ロックバンド ザ・ウォールフラワーズのボーカリストとして活躍。
この曲についてディランは、
「作詞作曲をやろうと意気込んだわけじゃなく、
自然にうかんできて、そのままできあがった」
と話している。
父親としてのシンプルな想いが凝縮されている1冊。

ポール・ロジャースは絵を描くにあたって、
ディランの曲をくりかえし聴いたという。
絵の中には、ディランの曲に出てくるフレーズや、
彼に影響を与えた人物なども登場する。
例えばビートルズの4人も。
あとがきをヒントに絵探しするのも、
これまた味わい深い。

誕生日はもちろん、入学や卒業、就職や転職・・・
なにかが”はじまる”節目に贈る絵本にぴったりだと思う。

以前、わたしがこの絵本をおすすめしたお父さん。
その後について記事に書いてくださっていた。
(oton+to的ボブ・ディラン 絵本『はじまりの日』)

こんな風に父子の間で大切に読まれていたなんて。
これからも誰かのために、
こころを込めて選書していきたいなぁ。

わたしも、まだ生後1か月の息子の前で読み語ってみたら、
胸いっぱいになった。

=====
May your hands always be busy
きみの手が ずっと はたらきつづけますように

May your feet always be swift
きみの足が とおくまで 走っていけますように

May you have a strong foundation
流されることなく

When the winds of changes shift
流れを つくりますように

May your heart always be joyful
きみの 心のうたが

May your song always be sung
みんなに ひびきますように

And may you stay forever young
毎日が きみの はじまりの日

Forever young, forever young 
きょうも あしたも

May you stay forever young
あたらしい きみの はじまりの日