「この場に携われて本当に幸運だった・・・」
と、こころに沁みる機会がときどきやってくる。
今回の仕事もそう。
「一般社団法人日本ラグビーフットボール選手会発足記者会見」で、
司会を務めさせていただいた。
選手会は主に、
ラグビーの普及活動、社会貢献、ラグビーを取り巻く環境について、
選手自らが主体的な活動をしていくことを目的として設立されたもの。
ラグビーに関わる仕事は、
さよなら国立セレモニーの司会のとき以来だった。
多くの報道陣が詰めかける中、
選手会発足に至った経緯や、今後の決意が語られた。
印象的だったのは、廣瀬俊朗代表理事の言葉。
『選手同士で立ち上げた会なので、完璧なこともありません。
メディアの人からみても「こうしたほうが良い」といった話も出てくると思います。
記事を発信するだけでなく、一緒にできることを探っていただけたら嬉しいです。』
『これからやっていく中で、利害関係や口論が生まれるかもしれませんが、
根底には、日本ラグビーのためという思いがある。それだけはお約束したい。』
わたしは進行しつつ、
質疑応答の内容に夢中になってしまうほど、
ラグビー界の現状について濃密に学ばせていただいた。
選手会のみなさんと控室にて。
左より、廣瀬俊朗代表理事、川村慎理事、和田拓理事。
その会話の端々から、一流の人たちの人間性とは、
なんてまっすぐで清々しいのだろうと、
感動を覚えるほどだった。
揺るぎない情熱と信念と、なにより覚悟がある。
廣瀬さんの著書『なんのために勝つのか。』は、
事前に読ませていただいていた。
高校、大学、社会人、
そして日本代表のキャプテンを務めてきた廣瀬さんだからこそ語れる、
リーダーシップ論。
チームを結束させるためには、
「なんのために勝つのか」という”大義”を見つけることが大切だと。
2015年のW杯日本代表躍進の裏側まで網羅するこの1冊は、
とても読み応えがあった。
読んだうえで、実際に廣瀬さんにお会いして感じたのは、
「裏表のない、全てが一貫している人」。
記者会見での誠実な言動はもちろん、
控室での謙虚でやさしい立ち居振る舞いも含めて・・・
著書からにじみ出ていた廣瀬さんのお人柄そのものだったから。
周りの人たちが廣瀬さんを強く信頼し、味方になり、
個々の素晴らしい能力を発揮していく道筋が、
よくわかる気がした。
変革の風を起こす大切なひと仕事を終えた帰り道は、
みんな笑顔で和気あいあい。
ラガーマンはさわやかで素敵ですね~。
これからのラグビー観戦が、
ますます楽しみになる一日だった。
今回の痺れるような機会を与えてくれたのは、
ラグビーをこよなく愛するコピーライター・吉谷吾郎くん。
感謝!
ちなみに現場では、思いがけない再会も。以前、ニュース番組でお世話になっていたカメラマンと音声さん。
ほんの束の間だけど、昔話と近況話に花が咲いて。
うれしかったなぁ。