どうも、近藤です。
小さい頃から、おじいちゃん・おばあちゃん子でした。
東京では、この冬、何度目の雪だろう。
細かい雪がちらちら舞う中、歩いていた。
雪が降ると思い出す。
札幌に住む、大好きなおばあちゃん。
いつも明るくて、笑顔が似合う人だった。
とても可愛がってもらっていた。
おばあちゃんは、
あたりの景色が真っ白に染まる寒い季節に、
体調を崩して、病院に入院した。
ちょうど、
私が6年間住んだ札幌を離れることが決まっている時期だった。
お見舞いに行ったら、
看護師さんに、
「孫が来てくれた」と言って、喜んでくれた。
私はその日、おばあちゃんに、札幌を離れることを伝えた。
そうしたら、おばあちゃんは、
そうかいそうかいって。
いつも通りおだやかに、私の話を聞いて、
こう話してくれた。
人生は、悲しかったり、嬉しかったり、
いろいろだよ。
人生の約束はね、愚痴を言わないこと。
そう、いつもの明るい調子で。
そして、
自分の今までの人生のこととか、
自分の(本当の)孫が、すごく優しいんだってこととか、
たくさんたくさん話してくれた。
最後の一言が、
どんな表情で、どんな声色で、
どんな温度を持った言葉だったか、
今でも覚えている。
『生きていれば、また会えるからね。』
せっかく来たんだから、
豆ぱん、食べて行きなさいって、
おばあちゃんが手渡してくれたクシャクシャの袋の中から、
ひとつ、豆ぱんを取り出して、ほおばった。
そうしたら、それは豆ぱんではなくて、
私の苦手な、レーズンパンだった。
びっくりしたけど、何も言わずに、
ぱくぱく食べ続けた。
本当のおばあちゃんといるみたいだと思った。
込み上げてくる涙と一緒に、
ひとくちひとくち、ゆっくり飲み込んだ。
またねって、帰り際に握手した手のひらの、
柔らかさや、あたたかさ・・・
記憶の彼方にずっとある。
病院を出たら、空から雪が舞ってきた。
道路はツルツルに凍っていて、
気持ちが溢れ出すのに気を取られていたら、
簡単に転んでしまいそうだった。
私は、一歩一歩、踏み出す足を見つめながら帰った。
山の上の病院で暮らしているおばあちゃん。
『生きていれば、また会える』ってことを、
ちゃんと、証明しないとな。
会いたいと思える人がいるのは、幸せなことだから。
いつの日か、二度と会えなくなってしまって、
後悔する前に・・・。
同じ札幌で、
とてもとてもお世話になった方の訃報が届いた。
今年こそは会いに行きます、と伝えていた矢先のこと。
遅かったのだ、私は。
後悔先に立たず、である。
生きていれば・・・
この言葉を痛切に思い出して。
小さい頃から、おじいちゃん・おばあちゃん子でした。
東京では、この冬、何度目の雪だろう。
細かい雪がちらちら舞う中、歩いていた。
雪が降ると思い出す。
札幌に住む、大好きなおばあちゃん。
いつも明るくて、笑顔が似合う人だった。
とても可愛がってもらっていた。
おばあちゃんは、
あたりの景色が真っ白に染まる寒い季節に、
体調を崩して、病院に入院した。
ちょうど、
私が6年間住んだ札幌を離れることが決まっている時期だった。
お見舞いに行ったら、
看護師さんに、
「孫が来てくれた」と言って、喜んでくれた。
私はその日、おばあちゃんに、札幌を離れることを伝えた。
そうしたら、おばあちゃんは、
そうかいそうかいって。
いつも通りおだやかに、私の話を聞いて、
こう話してくれた。
人生は、悲しかったり、嬉しかったり、
いろいろだよ。
人生の約束はね、愚痴を言わないこと。
そう、いつもの明るい調子で。
そして、
自分の今までの人生のこととか、
自分の(本当の)孫が、すごく優しいんだってこととか、
たくさんたくさん話してくれた。
最後の一言が、
どんな表情で、どんな声色で、
どんな温度を持った言葉だったか、
今でも覚えている。
『生きていれば、また会えるからね。』
せっかく来たんだから、
豆ぱん、食べて行きなさいって、
おばあちゃんが手渡してくれたクシャクシャの袋の中から、
ひとつ、豆ぱんを取り出して、ほおばった。
そうしたら、それは豆ぱんではなくて、
私の苦手な、レーズンパンだった。
びっくりしたけど、何も言わずに、
ぱくぱく食べ続けた。
本当のおばあちゃんといるみたいだと思った。
込み上げてくる涙と一緒に、
ひとくちひとくち、ゆっくり飲み込んだ。
またねって、帰り際に握手した手のひらの、
柔らかさや、あたたかさ・・・
記憶の彼方にずっとある。
病院を出たら、空から雪が舞ってきた。
道路はツルツルに凍っていて、
気持ちが溢れ出すのに気を取られていたら、
簡単に転んでしまいそうだった。
私は、一歩一歩、踏み出す足を見つめながら帰った。
山の上の病院で暮らしているおばあちゃん。
『生きていれば、また会える』ってことを、
ちゃんと、証明しないとな。
会いたいと思える人がいるのは、幸せなことだから。
いつの日か、二度と会えなくなってしまって、
後悔する前に・・・。
同じ札幌で、
とてもとてもお世話になった方の訃報が届いた。
今年こそは会いに行きます、と伝えていた矢先のこと。
遅かったのだ、私は。
後悔先に立たず、である。
生きていれば・・・
この言葉を痛切に思い出して。