活字文化推進会議主催、読売新聞主管で行われたこの催し。
これまで、関東大会と関西大会が行われてきた高校生大会。
今年初めて全国大会が行われ、
各地区の予選を勝ち抜いてきた16名の高校生が、
よみうり大手町ホールに集結!
私は司会としてお手伝いさせて頂いた。
熱いバトルに惹き込まれ、
長丁場だが、あっという間の一日だった。
大会後の交流会にて。
やりきって笑顔あふれる高校生たちと、ゲストの皆さん。
ビブリオバトルのコンセプトは、
「本を通して人を知る 人を通して本を知る」。
淡々とした語り口で、静かに訴えてくるプレゼンや、
会場が何度も笑いに包まれる、緩急の効いたプレゼンのほか、
本当に本が好きなんだなぁと、
その純粋な気持ちが真っ直ぐ伝わってくるプレゼンもあった。
練りに練られたであろう、
それぞれの5分間の発表に、感心するばかり。
さらに、観客席からどんな質問をされるかわからない、
発表のあとの質疑応答。
この時間こそ、彼等と本との距離が垣間見える瞬間があり、
すごく興味深かった。
そして、ゲストの皆さんの講演も素晴らしかった。
作家の角田光代さん。
「本との関係は非常に個人的なもので、誰かと共有できるものではない。」
そう思っていたが、初体験のビブリオバトルに想定外に魅せられたこと。
知的書評合戦の面白さを、逆説的に教えて下さった。
絵本セラピーに通じる学びも頂いた。
詩人であり、福島の高校の国語教諭でもある、和合亮一さん。
和合さんの絵本デビュー作、『はしるってなに』に衝撃を受けていた私。
ぜひ一度お会いしたかった方で、ありがたい機会だった。
震災を経験した高校生が、
「胸にある、言葉にならない思いを伝える力をつけたい。
そのために本を読みたい。」
と語ったというお話。私は忘れないだろう。
本が拓いてくれる世界はきっと、
果てしなく広く、どこまでも深い。
バトルの余韻残るなか暮れていった東京の空は、
やけに美しかった。