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9/13/2012

初めての三宅島 山編。

どうも、近藤です。
地元の人と仲良くなるのは、旅の醍醐味の一つだと思います。

三宅島への旅、今度は山編!
島内で唯一の湖、大路池。
約2500年前の火山活動によってできた、火口湖。
野鳥の多い三宅島を代表する、バードウォッチングポイントだ。
中でも、国の天然記念物でもある人気者は、“アカコッコ”という鳥。
姿は何度か見たけれど、写真に納められず・・・。
こんな感じの鳥です。どんな感じ(笑)?
大人でかぶる人はあまりいないと、アカコッコ館の人に笑われた(^_^;)。

この湖の周囲には、豊かな常緑広葉樹林が広がっている。
森の主は、樹齢約700年のスダジイの巨木、「迷子椎(マイゴジイ)」。
その名の通り、森で迷子になった人たちが、この椎の木を目指したという。
屋久島で見た縄文杉を思い出した。
美しい樹形と、迫り来る存在感は圧巻だった。

豊かな火口湖があるように、
三宅島といえば、火山の島だ。
およそ20年周期ごとに、噴火が繰り返されてきた歴史がある。
山の裾野に広がる、溶岩原。
昭和58年の噴火で、溶岩に飲み込まれた小・中学校の校舎。
今では火山体験遊歩道ができ、凄まじい噴火の威力を語り継いでいる。
島でよく見かけたのは、立ち枯れた樹木。
泥流や火山ガスなどの影響によるもので、火山島であることを実感させられる。
森の再生は、現在進行形。
枯れた樹木のてっぺんからは、小さな緑が顔を出していた。

今回の旅が、より特別なものになったきっかけは、
泊まった宿の食堂で、
映画『ロック わんこの島』を観せてもらったこと。(2011年公開)
2000年の三宅島・雄山大噴火を描いた作品である。
家族と共に、島外避難を余儀なくされた三宅島の人たちの、
苦難や葛藤、復興への思いが記録されている。

一緒に観ていた宿のオーナーが、こんな話をしてくれた。
「去年の震災による原発事故で、
故郷を離れて暮らしている人たちの気持ちが、痛いほどよくわかる。
いつ帰れるかわからず、“目標が持てない”のが一番辛いんだ。」
経験した人にしかわからない、とても重みのある言葉だった。
三宅島では、今も毎日、防災無線で火山ガス濃度が放送されている。
火山との共生は、住民の皆さんにとっての大きなテーマなのだ。

最後に・・・
ハッとするほど美しかった、夕焼け写真を。
アオウミガメにそっくりな雲が、夕空の中をぷかぷか泳いでいた。

海で、山で、
計り知れない大自然の力を、全身で感じた旅だった。
自然の中で生かされている人間が、
生き物としての謙虚さとは何か・・・時に立ち止まり、想いを巡らす時間が必要だと思った。