日テレ学院の、アナウンサー養成クラスにて。
アナウンサー試験には、必ずニュース原稿読みがある。
実際のニュース原稿を使いながら、
読み方、伝え方など、基本的なことをレクチャー。自分では気づかない癖は誰にでもあるので、
一人一人、気をつけた方が良いと思うところなども伝えながら。
それから、私のアナウンサー試験での体験談も話した。
忘れられない出来事がある。
とある局の最終試験を終えて帰るとき。
偶然、エレベーターで一人の面接官と一緒になった。
ベテランアナウンサーであるその方は、
私に、こう言って下さった。
「僕は、近藤さんと一緒に仕事がしたいと思いました。
先ほどのリポート試験で、
インタビューの相手役に、最後にお礼を言って帰ったのは、
あなた一人だけでした。
アナウンサーとして、人として、とても大切なことです。」
結果、この局で内定を頂くことはできなかったけれど。
就職試験でとことん悩み、
身も心もボロボロに疲弊していた当時の自分が、
劇的にふっきれた出来事だった。
人生経験豊富な面接官には、すべてお見通し。
どんなに取り繕ってもかなわない。
私という人間を見られているんだ。
この就職試験中にも、自分を磨き続けて、
人間・近藤麻智子で勝負するしかないなと。
ちなみに、その後内定を頂いた局で、
後日、人事の方に言われた一言には笑ってしまった。
「筆記試験が終わって、
“消しゴムのかす”を集めてゴミ箱に捨てていったのは、
近藤さんだけだった。」
・・・どこを見られているかわからない(^_^;)
たまたま、消しゴムのかすを捨てたおかげで、
アナウンサーになりました(笑)。
失敗する度に、とことん考え抜いて、
ブラッシュアップしていくべきだけど。
もっと底辺のところから、
自分の人生をどのように考え、
挑戦し続けられるかが、大事なのだろう。
とはいえ、社会のことを何も知らない大学生・・・
自分はこの仕事をしたい!
と闇雲に試験を受けるシステム自体が、
酷な話だと感じる部分もあるけれど。
だから、アナウンサー試験を受けていく中で、
何か途中で違うなと思ったら、思い切って方向転換もあり!
アナウンサーって仕事が全てじゃないから。
という話もした。
そして最後に番外編!
絵本2冊を使って、「絵本セラピー」による自己分析もやってみた。
これから挑む就職試験を闘い抜くためにも、
エントリーシートを書く上でも、
自分を知るってとっても大切だから。
それぞれの個性が明確に出てきて、面白かった。
私にとっては、久しぶりに初心にかえれた、
有り難い時間になった。