息子との日頃の絵本タイム。
夜ねむる前には、
3冊読んでおしゃべりしながらとんとんしていると、
そのままねむりに落ちる流れができてきた。
息子も、わたしも笑。
(文・松谷みよ子/絵・瀬川康男/童心社)
初版は1967年。
発行部数はなんと620万部を超え、
日本で一番愛されている絵本である。
時代を超えて読み継がれるその確かなチカラを、
母親になりあらためて実感中。
「いない いない………」とためて読み、
ページをめくって、「ばあ」!
昔から日本で受け継がれてきたいないいないばあ遊びを、
ページをめくる絵本ならではの形で楽しめる1冊。
絵本の醍醐味である”めくる”瞬間を、
こんなにシンプルに味わえる心地よさったらない。
さらに読み手が、
ページをめくるまでの間やめくる速さに変化をつければ、
無限の楽しみ方がある。
松谷さんの、
赤ちゃんがもっている言葉やリズムから作ったという文章。
瀬川さんの、
背景はいっさい描かず、赤ちゃんをまっすぐ見つめる正面向きの絵。
「赤ちゃんに絵本なんてわからない」と思われていた時代に、
赤ちゃんのための文学を!と本気で創った作品だからこそ、
語りきれないほどたくさんの魅力がある。
そもそも親子のいないいないばあ遊びは、
だいすきな人の顔が見えなくなって、また会える・・・
だから笑う。
そんな遊びをくりかえしながら、
赤ちゃんの感情が安定していくとも言われている。
わたし自身もわが子をあやすときに、
いないいないばあに似たリズムで、
語りかけているのに気づくことがある。
抱っこしながら。
ひざのうえに乗せながら。
夕食を作りながら。
よろこぶ顔が愛おしすぎて、とろけてしまいそう♡
赤ちゃんのこころのくすぐり方を、
自然に教えてくれる絵本だなぁと。
知識ではなく実感として腹に落ちる、
きょうこの頃である。
その『いない いない ばあ』の世界を楽しめるのが、
初日に訪問してきた。
50年前の絵本の原画(ただしくは精巧な複製画)に出合えるなんて。
ものすごく感動した。。
わたしの母にとっては、
子育てをする中で絵本のチカラを知った最初の1冊。
当時8か月だった長男(わたしの兄)が、
この絵本を読んでよく笑ったのだという。
わたしも、よく読んでもらっていた。
何度も行ったり来たり、目に焼きつけながら。
なんというか、
子ども時代のわたしがむくむく湧いてきて。
そんなわたしの胸には息子がいて。
じいっと画を見つめたり、にこっとしたり。
「にゃあにゃが ほらほら いないいない………ばあ!」
ここにいる自分は、
大人なのか子どもなのか。
時制をゆるがすような衝撃があった。
あたりまえのことだけれど。
こうして母からわたしへ、わたしから息子へ。
命はつながっているのだなぁ。
いま、息子が生まれてからの5ヵ月が、
これまでの人生で一番しあわせだと感じているけれど。
それは突然降ってきたのではなく、
ずーーーーーっと前から家族が築いてきてくれた、
しあわせの延長線上なのだと。
そう思った。
感謝しかない。
会場には、童心社のロングセラー絵本の原画展示のほか、
かわいらしい撮影スポットや、
1000点以上の紙芝居と絵本が並ぶ、おはなしのへやもあった。
土・日・祝日は紙芝居のおはなし会も。
まもなく母が上京するので、今度は親子3代で再訪予定!
★童心社60年展
帰り道で決めた。
これから”絵本ママ”の日記をつづっていこう。
息子がお腹の中にいたときから読んでいた1冊。
赤ちゃんとの生活を楽しむ1冊。
ママのこころを軽くしてくれる1冊。
などなど・・・
絵本の魅力は、長い年月を経てしみじみわかることも多いけれど。
子育て真っ最中のリアルタイムだからこそ、
伝えられることがあるかもしれない。
同じく子育てをがんばるお母さんやお父さん、
赤ちゃんの周りにいる人たちに届いたらうれしいな。
思わず長くなってしまいましたが。
「絵本ママ日記」はもっと気軽に書いていきますので、
ご安心ください♪