先日のこと。
ご縁あって台東区にある
御徒町台東中学校からお招き頂き、
絵本ワークショップを実施した。
秋の読書週間の一環で、
1年生4クラス国語授業への訪問。
まずは、学校図書館司書の細澤さんが、
「絵本の世界を楽しもう」と題したブックトークを。
続いてわたしは、
「自分らしさってなんだろう」と題した絵本ワークショップを。
今回のメインの一冊は、こちら⇓
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『
ええところ』
作:くすのきしげのり 絵:ふるしょうようこ 学研プラス
先月行われた講演会では、
作者の
くすのきしげのりさんにもお話を伺うことができた。
(学研出版サイトより)
ー小学1年のあいちゃんは、
背が低くて足も遅くて、
「100てんなんか1かいもとったことがない」。
「わたしって、ええところがひとつもないなあ」と、
ともちゃんに言うと・・・。
揺れ動く子どもの気持ちに寄り添い、
思いやりと自己肯定感を育てる物語ー
ワークショップでは、絵本の内容にちなんで、
「人から言われたことのある、自分の”ええところ”」を書き出してもらったり、
隣に座るクラスメイト同士で、
お互いの”ええところ”を伝え合う時間も。
このワークをするといつも、
みんな照れくさそうにしながら、
とっても良い表情を見せてくれる。
元小学校教諭でもある、くすのきさん。
子どもたちの繊細な心のひだを、
優しくなでてくれるような物語がたくさん。
この絵本を通して、
「見えにくいところも”ええところ”だと伝えたかった」
とおっしゃっていた。
絵本を読んでいるとき、
物語の世界にみんなが惹き込まれていくのが、
ひしひしと伝わってくる。
それだけ、わたしたちの中にある、
リアルだけれど表現しにくい細やかな心情を捉えているからだろうと、
読む度に感じる作品。
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3冊の絵本を通して、
自分を見つめるワークショップ。
生徒のみなさんからは、
こんな感想が寄せられた。
『中学生が絵本を読むと、色々な見方ができるんだと思った』
『絵本は自分の鏡になるもの、心を落ち着かせるものだと思った』
『絵本を読むことで、色々なことに気づけた。
一人一人思うことや考えることが違うのは、面白いなと思った』
『自分には何も良いところがないなと思うことが度々あって、
色々なことができる人をうらやましく思っていました。
今回の絵本の読み聞かせで、
「自分が気づいていないだけで、必ず1つはあるのではないかな」
と、少し勇気が持てました』
お世話になった細井先生、細澤さん、関係者のみなさま、
ありがとうございました。
その後、ご紹介した絵本を図書館に展示して下さり、
絵本を手にとる生徒が増えたそう。
「これからは学級文庫にも絵本を入れてみよう」
そんなうれしいお話も・・・!
普段の活動では、
大人に向けた絵本ワークショップをやることが多いけれど。
”絵本に卒業はない”ということを、
またどこかの中学校や高校などでもお伝えできたらなぁと、
ゆるやかに願いつつ。
懐かし美味しい給食も、ごちそうさまでした!